お寿司屋さんが作る数量限定・海鮮おせちをご紹介。
わたしの家では三宿の鮨おさ内さんにお願いしています。毎年12月上旬に予約、大晦日のお昼頃に来店して受け取ります。
コンセプトはズバリ「酒呑みのためのおせち」。目安として2人前ってことになってますが、1種類3~5コ入りだったり、その年によっても違います。
おひとりで注文されるお客様もいらっしゃるそうです。大晦日からフライングおせちすれば食べ切れそうです。
まずは全体像から。おせちは7寸の桐箱2段。サイズは21.5cmの正方形、1段は約6cmで2段重ねるとフタを合わせて高さ約15cm。
2022年、大晦日の夕陽を背に撮影。
【壱の重】
それでは1段ずつ詳しくご紹介します。
本まぐろ赤身漬け
艶やか&もっちり。湯引きしたマグロを使うのは漬け醤油が染み込み過ぎないようにするため。
平目昆布〆
鯛さんもいらっしゃる!! 昆布の旨味で身が締まってモッチリ食感つよめ。大好物です。
酢〆小肌がり
スライスしたガリ(甘酢しょうが)がはさんであり食感が楽しいです。小肌と千切りのガリを細巻きにしたコハダがり海苔巻が入るときもありました。大好物その2。
あじ酢
食感は生に近い。マイルドな酸味です。
真蛸やわらか煮
優しく嚙み切れて、生より食べやすいです。
蒸し車海老
エビのヒゲを老人に例え、海の老人=長寿の願いを込めておせちに入ってるのだとか。
蒸し鮑
そして不老長寿の象徴の登場。高級感ハンパない。
つぶ貝酒煮
つま楊枝でくるっと回して取り出します。
数の子
ニシンの子。アイヌ語でニシンはカドと呼ばれカドの子が訛ってカズノコになった説あり。
いかわた焼き
濃厚な旨味がたまらない。ちょっとずつ、ちょっとずつ。
鰹の酒盗クリーム
カツオの塩辛、いわゆる和製アンチョビ。クリームチーズと酒盗の組み合わせ、最強説。
厚焼き玉子
定番の出汁巻き。最後に食べる派。
穴子押し寿司
ふわっとした身、ほんのり山椒。
【弐の重】
ここからは2段目のご紹介です。
新潟郷土料理「のっぺ」
おさ内さんのふるさと・新潟の煮物。ととまめ(=いくら)、貝柱、さといも、人参、レンコン、椎茸、かまぼこなど。
たらこ昆布巻き・にしん昆布巻き
昆布が柔らかくて口溶けが良い。食物繊維たっぷり、おなかもよろこんぶ。
銀鱈煮付け
ふわっと柔らか。優しい味付。
蟹しんじょう
ひとくちで食べちゃうのがもったいない。お吸い物にしたい。
蒸し牡蠣オイル漬け
旨味ぎっしり。白ワインや日本酒との相性抜群です。
帆立生姜煮
生姜がアクセントになっています。
紅白マリネ
初めて入りました。千切りのニンジン・金時人参・大根とお豆。
なます(酢の物)ほど甘味や酸味が強くなくてサッパリした箸休めです。
寒ぶり塩焼き
身がぎっしり締まっていて食べ応えがあります。
子持ちやりいか
うずらの卵サイズ。つるんと食べられます。
かます幽庵焼き
皮も身もふっくら柔らか。幽庵焼きとは、酒・みりん・柚子などに漬けてから焼く料理。江戸時代の茶人・樫田幽庵が考案したとされているようです。
いくら出汁醤油漬け
粒がキラッキラッ!! 酢飯と海苔を準備していくら軍艦で食べたいのです。例年ですと中央にドーンと鎮座なさってますが、今回は別添えスタイル。
子持ち昆布
シャクシャクした歯ごたえ、好き。
鯨ベーコン辛子和え
初めて入りました。かみしめるほど旨味が出てきます。優勝。
おしながき記載外
裏メニュー的なお楽しみ。名前は勝手につけています。
あさり串
醤油や味醂で甘辛く味付けしてあります。串のほうが食べやすいです。
蒸し雲丹わさび添え
初めて入りました。お酒すすんじゃう。
にしん粒マスタード焼き
初めて入りました。違ってたらごめんね、お魚さん。
きんかん煮
高級アプリコットジャムのよう。濃厚な果肉感。以前入っていたとき「また食べたいです」と、おかわりリクエストさせて頂きました。嬉しい!
お多福豆
初めて入りました。500円玉より大きいそら豆。ふっくら炊きあがっていて、ほくほくで食べ応えあります。
真鯛おかしら焼き(別容器)
こしあんゴマ団子(個包装)
和菓子も楽しみのひとつ。きなこ餅とか抹茶あずきケーキだったり色々ありました。
お値段とまとめ
税込み40,000円。消費期限は1月2日。生ものですので必ず冷蔵庫で保管します。
その年によって中身は少しずつ違いますが魚卵と貝類が多めの構成です。お重の中で上下ちがうものが詰まってたり正面から見るよりボリュームあります。
例年ですと、あとはスーパーで栗きんとん・黒豆・かまぼこを買い足すくらいでしょうか。
近年、お取り寄せやデパ地下で趣向を凝らしたお節料理を購入できるようになりました。しかしながら、えむ家のおせちと言えばおさ内さん。年またぎの旅行などで海鮮おせちを断念すると、心許ない年末年始となります。